41日目「役」久次米 健太郎

「芝居は芝居になろうとする」

ぼくはいつも稽古場でこう話す。
自分がこうしよう、こうしたい、とこね回しても、
芝居が芝居になろうとする力にはおよばない。
だから、作品に寄り添い、
作品の呼吸に合わせ、ついていくしかない。

そのために演出家は最初の客として前から確認し、
俳優は舞台上で「役」を全うする。

 

「役」とは、
俳優の演ずる受け持ち(配役。役を振る。)。
「役目」「役割」。

振られた役を愛する。これ「役目」
台詞を覚え、転換を確認する。も「役目」
駄目を返す(問題点を解消する)。これも「役目」

個に振られた、基本的な備えを「役目」という。

作品における自分の立ち位置。これ「役割」
作品のリズム、流れを掴んで乗る。これも「役割」
みんなのために芝居をする。これも「役割」

全体の中で、果たすべき務めを「役割」という。

作品が作品になろうとする段階、
この「役目」と「役割」が、
作品の完成度に影響する。

はたして演出家の「役目」と「役割」とは…?

塑像することが「役目」
彫像することが「役割」

であろう。

(演出家)