千穐楽「レビュー」

『愚鈍起承転浪漫譚』全公演終了しました。
ご来場いただきました皆様に深く感謝申し上げます。

アンケート、レビューいただきました皆様の
一部をご紹介いたします。

 

「早川毅の秀逸な演技が全てに相乗効果」(抜粋) [満足度]★★★★★

あのセルバンテスのドン・キホーテを現代にシンクロナイズする「ドン・キショーテ」の浪漫譚。
彼を演じた早川毅の最初の台詞の第一声を聞いた瞬間から「よし、これはいける!」と確信が持てた。
実際、日本語の持つ言葉の特性をしっかりわきまえ、豊かで伸びのある声と見事な表現力で最後のシーンまで感動を味わわせてくれた彼の秀逸な演技が、サンチョ・パンサ役を見事に演じてくれた草光純太をはじめ他の全ての出演陣の演技や音響、照明などにも相乗効果をもたらし、結果として、質の高い、素晴らしい作品として仕立て上げてくれたと言っても過言でない。
ブラボー!
出演陣全員での合唱や台詞の輪唱などの息もぴったり。
カミュの「異邦人」でも見事な独創性で魅せてくれたシンクロナイズ・プロデュースは、
今回も私の期待通りに独創的で高品質の劇中劇を披露してくれた。
シンクロナイズ・プロデュースの関係者全員に大きな拍手を送りたい。
 
物語は、夢と現実、虚実を織り交ぜながら楽しく進んでいく。だが、それが、ばかばかしくは思えない。
早川の秀逸な演技が常に作品に魅力を投入し続けているからだ。
そして、それに応える全出演陣の息の合った演技も実に素晴らしかった。
そう、まさに、世話になった早川の最後の舞台に恩返しの思いで全劇団員が芝居に当たっているかのようにシンクロしているからだ。
そして、その一見、複雑そうな虚実の世界も分かりやすいよう、台詞で配慮のスパイスが効いている。
こうした脚本・演出も実にお見事だっだ。
最初のダンスシーンから最後の合唱および朗読シーンまで、本当に息がぴったりで、こういう芝居を観ていると、本当に観ている側は「至福のひととき」を味わえるのだ。
もう一つ、付け加えるなら、早川毅はもちろん、姫路のためにサンチョ・パンサになりきった神田役の草光純太、さらには艶やかな美しさと素晴らしい歌声で魅せてくれた寿役の水谷純子さんの熱演もこれまた秀逸だった。
シンクロナイズ・プロデュースの皆さん、素晴らしい作品をありがとう!  

tetorapack さん

 

「絵画のように美しい」(抜粋) [満足度]★★★★

舞台のひとこまひとこまの描写が絵画のように美しい。それはキャストらの配置と衣装、照明スポットの当て方が計算されているからだ。また姫路役の早川毅の演技があまりにも素晴らしい。相当な実力派だ。
物語は劇中劇。会場は半分以上が空席だった。惜しいと思う。
311の大震災以来、吉祥寺シアターが満席になることはなくなってしまったのだが・・。

「ドンキホーテ」の物語を「ドン・キショーテ」として演じ続ける姫路。
彼に付き合って姫路を支えながら演じきる劇団員。
現実と理想に苛まれる男のロマンを可笑しくも切なく綴っていた。
これを劇団員や演出家が観たら相当、共感するだろうと思う。
姫路を狂人だと言っていた劇団員自身も、この狂人的お芝居に参加し、デタラメを言って主人を信じ込ませ、ドン・キショーテの従者として従ってしまうのだ。
こうして劇団員らは姫路を最後までとことん劇的に騙し、今の世界は現実なのか、永遠に覚めない夢なのかも解らないまま、夢うつつでいられた姫路は本当に幸せなのだとも思う。
一人理想を掲げても無力なのだが、こういった後押しする団結力こそが明日への大きな糧となる。

『どんな困難な状況にあっても、解決策は必ずある。救いのない運命というものはない。災難に合わせて、必ず一方の扉を開けて、救いの道を残している。』といったドン・キホーテ
この物語は「現代版ドン・キホーテ」だが、独特の滑稽さと美しさのバランスが見事な舞台だった。
現代を生きるワタクシ達も、独自の滑稽さと美しさで生きているのだから、そう変わらない。

みさ さん

 

「芝居への愛」(抜粋) [満足度]★★★★

吉祥寺シアターの舞台の大きな空間には赤い布カバーをかけた一人掛のソファーが真ん中にポツンと置いてある。舞台の左右端には小さな棚や段ボールが多少あるもののそれだけ。
これだけの空間設定をする以上は演技で客を惹きつけるだけの自信があるはず…
と期待を膨らませる内に、そのソファーすら段々大きく見えてくる。
開演すると、ドン・キホーテの扮装をした男(芝居上の劇団の演出家姫路:早川毅)がデッキブラシを片手に読書している。
そして彼が口を開いた瞬間、ゾクッとした。素晴らしい声と発声、ここしばらく小劇団の公演では味わえなかったものだ。
そして彼のまわりを劇団員が取り囲み、余命わずかの彼のために、どこまでが現実でどこからが妄想か判然としない芝居を繰り広げていく。最初のダンスシーンで役者たちは緊張感を保った見事な演技を見せ、開演前の予感が正しかったことを証明する。殊に2人組になっての風車の情景は秀逸だった。
これは「ラ・マンチャの男」に芝居への愛を溢れんばかりに付け加えた、新しいドン・キホーテ物語の誕生である。
演じる役者たちそれぞれが、その愛を感じさせてくれる。ここには中途半端な演技をする者が見当たらない。
まさしく演出者が目指した「愛」と「覚悟」の物語となっている。

また、ほとんど途切れることがないように流れるクラシックの名曲がその場の情景に見事にマッチしている。
選曲が見事であるし、その音量もきちんと配慮されている。

衣装の中で私が最も気に入ったのは、ビールの空缶を開いて繋げた鎧であった。ここらのセンスも抜群である。

kazuoga5409 さん

上記レビューは勝手ながら一部を抜粋しております。
詳細は「CoRich舞台芸術!」にてお読みください。

tetorapackさん
みささん
kazuoga5409さん
本当にありがとうございます。
また、アンケートならびにブログ、メール等にて
感想いただきましたお客様に深く感謝いたします。

お芝居は、観客の皆様がいて、はじめてお芝居になるのだと実感しております。
まさに「芝居は芝居になろうとする」瞬間を共有していただけたこと、
重ねて御礼申し上げます。

また空間と時間を共有していただける日を切に願って。

シンクロナイズ・プロデュース一同